インタビュー

iv-pripri-922top
  • インタビュー
  • |
  • プリンセス・プリンシパル
  • ココだけ

予測不能の<嘘つきエンターテインメント>、Blu-ray&DVD第1巻発売!『プリンセス・プリンシパル』大河内一楼インタビュー全文掲載

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

毎週日曜23時〜TOKYO MX他にて好評放送中の美少女スパイアクションアニメ『プリンセス・プリンシパル』も遂にクライマックス! ファン必携の豪華特典を満載したBlu-ray&DVD第1巻は2017年9月27日発売! そこで今回は、本作のシリーズ構成・脚本を担当する大河内一楼さんにインタビュー。大河内さんが語る、キャラクターの役割や設定を考える上での難しさとは?

白土晴一さんと速水螺旋人さんは、僕のスパイの先生です

──どのように企画が始まり、大河内さんがシリーズ構成・脚本を担当されることになったのか、その経緯についてお聞かせください。

大河内本作に参加させて頂く段階で(アニメーション制作会社の)Studio 3Hzとアクタス、そしてバンダイビジュアルの三社による制作体制と(橘 正紀)監督は決まっていました。それと、速水(螺旋人)さんと白土(晴一)さんの二人がサポートとして参加されることも決まっていましたね。依頼内容としては「美少女+スパイ」ものということでした。スチームパンクや19世紀のロンドンという世界観はプロデューサーや監督などから出てきていて、自分は主にキャラクターやストーリーを担当しました。

──これまでも様々なオリジナル作品のシリーズ構成・脚本を担当されていますが、本作ではどんなことを意識されましたか? また、苦労された部分があれば教えてください。

大河内まず、スパイについて勉強する必要がありました。リアリティが欲しいということだったので。とはいえ、完全にリアルなスパイを描くわけではなく、ある程度はエンタメにしてほしいと言われました。だとしても、勉強してあえてそうしないのと、分からないで間違ってしまうのは違うと思ったので、色々と本を読んだり、映像を見たりしました。この点については、(リサーチャーの)白土さんと(設定協力の)速水さんに本当にお世話になりました。お二人は脚本打ちにも同席してもらって、事件や描写について細かく意見をもらっています。お二人は僕のスパイの先生ですね。あと、これは他の作品でも同じですが、オリジナル作品なので、脚本が書き上がるまで手探り状態だということです。スタッフの頭の中にある想像図はバラバラだし、みんなの意見をまとめたら、それで作品になるのかというとそうでもない。そういう試行錯誤のために、いくつかのバージョンを書いています。その一つが、Blu-ray特装限定版第1巻の特典「本編未使用シナリオ」として封入されていますので、実際の作品と比べて楽しんでもらえたらと思います。

──スパイ×女子高校生という斬新な組み合わせはどのように決まったのですか?

大河内最初に、なぜ彼女たちがティーンエイジャーなのか? ということを考えました。「プロデューサーからオーダーされたから」というのが答えなわけですが、それだけでは都合がよすぎて自分がイヤだった。なので、ティーンエイジャーがチームを組んでいる理由から考えたんです。ティーンエイジャーが集まっていて不思議じゃなくて、必然があるとしたら学校だろう。学生のカバー(正体を見破られないようにするための偽の経歴や状況のこと)を選ぶ理由ってなんだろう? それは学校に何かあるから。何かってなんだろう? モノ? それとも人…と考えていって、チェンジリング作戦を思いついて、こういう形になりました。

──アンジェ、プリンセス、ドロシー、ベアトリス、ちせ、それぞれとても個性的なキャラクターですが、どのように役割などは決められたのですか?

大河内前述したように、最初に決まったのはチェンジリング作戦だったので、アンジェとプリンセスという二人を決めました。それから、標準的なスパイとして、ドロシー。逆にまったくの初心者として、ベアトリス。スパイというものに驚いたり質問したりさせたりするためです。最後に、5人組のイレギュラーとして、ちせという外国人を加えました。

アンジェは嘘ばかりついているけど、その嘘を、プリンセスだけは全部分かっている

──キャラクターの設定を考えていく上で、一番苦労したキャラクターは誰ですか?

赤城アンジェですね。アンジェのようなキャラクターって、いわゆる無口系クールキャラになりがちなんですが、それだとちょっと困るんです。優秀なスパイであるからには、場合によっては饒舌になったり、ホットなカバーを演じたりして欲しい。ただ、単純にそれをやると、無口系クールとバランスが取れなくなってくる。そこで、“嘘”というキーワードに辿りつきました。嘘ばかりついている少女。これは、スパイものという作品とも合うし、キャラクターとしても面白みがあるんじゃないだろうか。嘘ばかりついているけど、その嘘を、プリンセスだけは全部分かっている。それによって、プリンセスとアンジェという二人の特別な関係も描けそうだ。そう考えて、第一話の脚本を書きました。それを読んでもらって、スタッフ全員で、アンジェというキャラクターを共有できたと思います。

──色気を武器にするドロシーの設定はどのように決められたのですか?

大河内スパイの華として、やっぱりハニートラップは必要不可欠かなと。カーアクションとか、変装とか、そういうスパイものの基本的な華は全部入れたいと思っていたので。

──ベアトリスの変声機という仕掛けはどのように決められたのですか?

大河内いくら仲間になったからといってベアトリスのような素人が大活躍するのは妙だ。かといって、単なる足手まといだと悲しすぎるので、技術ではない、そもそもの特性としての能力を持たせようと思いました。他のメンバーとかぶらずに、スパイもので活躍できそうな能力で、スチームパンクっぽいもの。そうして変声機を考えついたのですが、やってみたらなかなか便利だし、演出上の面白さもあるし(コメディにも悲劇にも使える)、彼女の精神性も体現できていて、とてもいいなと思いました。

──日本人留学生であるちせの設定はどのように決められたのですか?

大河内5人の中で、ちょっとイレギュラーな存在が欲しかったんです。他の作品でもありますよね、ロボットだったり妖精だったり宇宙人だったり。まあ、黒トカゲ星人が既にいるのですが(笑)。イレギュラーな存在がいると、話をかきまわしたり、コメディリリーフになったりと、色々と便利なので。ただ、それだけだとキャラクターとして寂しいので、一つだけは他の4人に負けない特徴が欲しかった。それが、彼女の剣技という部分なんです。

様々な要素を30分におさめつつ、いかにドラマとしての満足感を実現するか

──第一話から彼女たちの置かれている状況が過酷なものだと伝わる内容だと感じました。第一話は本作においてどのような位置付けですか?

大河内ショーケースですね。この作品は、こういう要素があってこういう温度感の作品です。だから、興味ある人は引き続き見てね、という。5人の少女の個性と得意技、その中でもアンジェとプリンセスには特別な何かがありそうなこと。嘘というキーワード、5人の少女の関係にも嘘があって実は危ういものであるということ。19世紀のロンドンという社会、壁のあるロンドンと、それに起因する具体的な事件。ケイバーライトの存在もできれば絡めたい。また、学園ものでもあるということ。それから、この作品の華である3つのアクション(カーアクション、バトルアクション、Cボールのアクション)。この作品のスパイの定義、人が死ぬ世界であること、そして少女たちも殺すということ、世界は優しくないということ。でも、ほんの少し優しさがあること。そして、アンジェという主人公を好きになってもらうこと。これらを30分におさめつつ、いかにドラマとしての満足感を実現するかというのが、難しいところでした。

──ドロシー、ベアトリス、ちせの共通点として父親との因縁があります。これについては何か意図があるのですか?

大河内これは、指摘されるまで全然気付いてなくて(笑)。特に狙ったものではないんです。自分が父親と仲が悪かったわけでもないし…どうしてでしょうね。ただ、家庭環境が普通に幸せな人はスパイにならないだろうとは思っていたので、みんな何かしらの不幸を抱えているのは必然とも言えます。

──本作の見どころを教えてください。

大河内基本的に一話完結なので自分の好きな話数から観ていただいて問題ないですし、演出や音など細かい部分まで行き届いたアニメになっています。パッケージを購入された方は1回と言わず、2回でも3回でも観ていただきたいなと思っています。

──では最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

大河内作品自体は全12話となっておりますが、僕は彼女たちのことが大好きですし、スタッフやキャストとも楽しく仕事ができました。この続きなどを書ける機会があればと思っていますので、ファンのみなさんに応援して頂けますと嬉しいです。

の付いたインタビューはV-STORAGE online限定の記事です。

PROFILE

大河内一楼(おおこうちいちろう)
1968年生まれ、宮城県出身。脚本家、小説家。『少女革命ウテナ』で小説家としてデビュー。『∀ガンダム』の脚本を担当して以後、『プラネテス』や『コードギアス 反逆のルルーシュ』など数多くのアニメの脚本、シリーズ構成を手掛けている。


<放送情報>
■TOKYO MX:毎週日曜23時〜放送中
■KBS京都:毎週日曜23時30分〜放送中
■サンテレビ:毎週日曜25時〜放送中
■BS11:毎週火曜24時30分〜放送中
■AT-X:毎週金曜20時〜放送中(リピート放送:毎週月曜12時/毎週水曜28時)


<Blu-ray&DVD発売情報>
プリンセス・プリンシパル Blu-ray&DVD第1巻
2017年9月27日発売
Blu-ray特装限定版:¥7,000(税抜)
DVD:¥6,000(税抜)


<スマホアプリゲーム情報>
スマートフォンアプリゲーム『プリンセス・プリンシパル GAME OF MISSION』
iOS&Androidにて好評配信中!

ゲーム公式サイト

アニメ公式サイト

続きを読む

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

こちらの記事もいかがですか?

「プリンセス・プリンシパル」関連記事一覧

もっと見る

その他おすすめの注目記事

ARCHIVE