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第2期好評放送中!『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 弐』河西健吾×細谷佳正キャスト対談

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毎週日曜午後5時〜MBS/TBS系列全国28局ネットにて大人気放送中のガンダムTVシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期。Blu-ray&DVDの発売が決定した今回は、作品の中心となるキャラクター、三日月を演じる河西健吾さんとオルガを演じる細谷佳正さんに、第1期との比較やそれぞれが演じているキャラクターを中心に第2期の見どころなどを伺った。

オルガは誰よりも一番変化が大きかったんじゃないかと思います

──第2期になって、演じているキャラクターの成長を感じる部分を教えてください。

河西良くも悪くも三日月は、第1期からずっとゆったりした感じです。成長しているんですけど変わっていない。ただ今は、農場で作物を育てたりしているので、何かしらやろう、という意欲を出し始めたのかな? 端から見ているとわからないですけど、今まで一緒にいた仲間からすると「なんかちょっと変わったよね」っていうくらいの成長だと思います。

細谷第1期で、オルガは鉄華団のリーダーとしてクーデリアを地球に送り届けるまでに、テイワズやギャラルホルンといった組織と大きくかかわっていったんですけど、そこで世の中の政治的な駆け引きを垣間見て、行く先々で存在する大きな組織・力を改めて認識したんです。クーデリアを送り届けたところで任務は完了のはずだったんですけど、そこでオルガに、もっと鉄華団を大きくするという目標ができた。テイワズ、ギャラルホルンと比べると鉄華団は新参者で。そんな状態でありながら、手柄を立て、名を売ることで、今以上の存在になろうと、最短ルートで実現させるために行動している。だから彼の成長は、武器を使った戦いではなく、政治的なところで争って実質的な利益を勝ち取って行くために、自分自身を変化させたところなんだと思いますね。「戦い方」という意味でも変わってきていると思うんです。彼らが最初に所属していた組織は、学のない少年たちや捨てられた少年たちの集まりでした。そんな環境の中から、今のオルガは様々な経験で知識を得て、鉄華団のトップにいます。ジャンヌ・ダルクじゃないですけど、第1期のオルガは、隊長なのに自ら先頭に立って、騎馬隊を率いて敵陣に突っ込んでいく、というイメージがあったんですけど、それが第2期では、その戦場を俯瞰的に眺めながら戦略を練るって感じですよね。戦場にはいないけれども、戦局をどう動かしていくか、知識を用いて、人の協力を得て、自分たちの組織を大きくしようとしている。そんなポジションに行きましたね。

──そのあたりの環境の変化や現在、彼の置かれている立場はオルガがスーツを着るようになったことにも現れているような気がしますが。

細谷もう作業着じゃないんですよね。実戦に携わるけども、組織の幹部と首脳会談を開けるだけの知識と教養を身につけて、感情も極力抑えている。作業着では舐められてしまうから、スーツで代表の場に立って、組織のために戦うポジションになった。だから、誰よりも一番変化が大きかったんじゃないかと思います。

三日月とオルガ…2人の距離は全然変わっていないと思います

──第2期では三日月とオルガの服装が全く異なり、外見的にも立場の違いを感じましたが、2人の関係は変わりましたか?

河西全然考えたことないかも。

細谷そうだね。そこは変わっていない気がしますね。僕のイメージではオルガと三日月の絆は「ガッチリ」という感じではないというか、もっと「当たり前」な感じですね。実は今でもあんまり離れている感じはしていないんですよね。

河西オルガはやることがいっぱいあるんで、三日月に構っていられないというか、いろいろやっているので、会う瞬間にそういう差が見えるのかもしれないんですけど、2人の距離は全然変わっていないと思います。

細谷第1期に比べると2人に会話はそんなにないですよね。でも、あえてそのシーンを描かなくても、彼らが積み上げてきた歴史がありますし、2人ともお互いを心配していないというか、絶対的に信用しているんですよね。恐らく三日月を鉄華団の遊撃隊長に任命したのは、オルガだと思うんです。それは、たとえばオルガが戦場にいない、指示を出せない状況だったとしても、三日月ならば戦局を有利に持っていって勝ちを得るだろう、と信頼しているからなんですよね。オルガにとって三日月は秘密兵器だし、最終兵器なんです。だけど「頼むよ」とすがっている訳でもなく、「彼は大丈夫」、と信頼しているんですよね。三日月も多分、そう思っているのかなって感じがしますね。

──第1期より気になるようになったキャラクターは?

河西クッキーとクラッカですかね。はっきりと描かれてはいませんが、兄のビスケットが亡くなって、悲しいだろうけど、今は学校にも通っている。一瞬、火星でテロみたいなものが起こった時に三日月に「行かないで」っていうシーンが第2期の第1話(第26話)でありましたけど、クッキーとクラッカがお互いを支え合っている描写もあったりして、気になっています。

細谷第1期より猛烈に気になるのはマクギリス・ファリドです。「何考えているんだろう」って(笑)。この人は、自分が話したことを嘘にもできるし本当にもできるし、自分の意志でどっちにも変えられる気がしてくるんですよね。人と話す時は情報だけ先に与えて、これを本当にするか嘘にするかという自分の感情は誰もいないところで後から決めているような。第2期で、鉄華団がギャラルホルン、マクギリスと手を組むって時に、オルガが鉄華団の代表として「お前は本当に信頼できるんだろうな」って握手をするまでに対立するというか、一触即発的な雰囲気になるんですけど、結果、鉄華団を取り込みたかったマクギリスの望み通りになっていくんですよね。オルガもバカじゃないので、対立もポーズだったと思うんですよ。でも、マクギリスの手の上で踊らされているといっても過言ではないですよね。本当に気になりますね。第1期の頃よりも、より謎な面が見えてきていると思います。

『オルフェンズ』のモビルスーツ戦の醍醐味は、殴ってる感があるところだと思います

──第2期から登場したキャラクターの中で一番好きな(または気になる)キャラクターを教えてください。

河西僕はデインが気になりますね。ハッシュの過去はもう語られたじゃないですか。ザックもなんとなくわかるじゃないですか。デインが謎なんですよ(笑)。いつも優しく微笑んでいるかと思えば、ちょっと「あっ」と思うことも言ったりするし、あの中だったらデインかな。

細谷うーん。そうですねえ。第2期からのキャラクターじゃないんですけど、僕は名瀬さんが気になりますね。最初にオルガがスーツ姿で登場した時に、このスーツを選んでくれたのは名瀬さんなのかなあって思いまして。オルガは大きな組織を動かす役割に立たされたけれど、そんな経験は初めてで、名瀬さんに比べてやり方が荒いし、隙がありすぎる。そんなオルガに名瀬さんが、「下手くそ」って言うシーンがあって、その時の様子をアミダさんに語るんですよね。多分、名瀬さんにとってオルガは可愛い弟分だろうし、若さとかエネルギーが前面にでているから「いいな、若いヤツは」って思うことがある。多くの死線をくぐり抜けてきたであろう名瀬さんからすると、オルガのようになれなくなった時期っていうのがあったと思うんですよ。だからこそ名瀬さんがオルガのことを心配しているシーンを見た時に「大丈夫かな」って思いましたね。気になりますね。何しているのかな、元気かなって(笑)。

──第2期が始まって、冒頭から地上戦、宇宙戦と戦いが続きました。ご自身が思うモビルスーツ戦の醍醐(だいご)味とはどのようなところでしょうか?

河西『機動戦士ガンダム/第08MS小隊』という作品もそうでしたが、『オルフェンズ』はすごく質量を感じるんですよね。この感じがモビルスーツ戦というかロボットモノの醍醐味だなと感じています。ちょっと前の作品だとビーム一発で貫かれて終わりとか、生死の境が曖昧というか希薄で、命のやり取りをしていない感じがしました。だったら殴って、その感触が手に残るぐらいの方がいいんじゃないかなって思うんです。『オルフェンズ』のモビルスーツ戦の醍醐味って言ったら、そういう殴ってる感があるところだと思います。

細谷『オルフェンズ』のモビルスーツ戦の醍醐味って、ビーム兵器がなくて火薬を使ってっていう、非常に物理的な部分だと思うんですよね。モビルスーツは現実の世界にはないけれども、『オルフェンズ』では、なるべく現実から逸脱しないようにリアリティを持って兵器として地に足が着いたところで作られているっていうところを描いていると思うんです。時々、三日月がバルバトスに向かって話しかけたりするシーンがあったりしますけど、やっぱりモビルスーツは兵器なんだなと理解できるような戦闘シーンがいいと思います。醍醐味って言われると、僕はモビルスーツに乗ったことがないのでわからないですけどね(笑)。

本当に作品が素晴らしいから、何かアニメ史の中に残したいという気持ちがあります

──好きなモビルスーツを教えてください。

細谷バルバトス!(笑)。

河西どのモビルスーツもみんな大好きですよ。それぞれのドラマがあるし。演じている身からするとバルバトスですけど、視聴者目線でいうと僕はグシオンリベイクが大好きです。腕がいっぱい付いていて格好いいから(笑)。

──好きなガンダムシリーズがあったら教えてください。

河西僕は『機動武闘伝Gガンダム』が好きだと常々言っている通り、それが大好きです。なんか汗臭い、男たちの友情を描かれているのがいいなと思います。

細谷僕は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の第1期です!(笑)

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──去年のお2人の対談の際も同じ質問をしましたが、改めて少し成長した三日月とオルガに、それぞれクリスマスプレゼントを贈るとしたら何をプレゼントしますか?

細谷僕は三日月とオルガだけでなく、関係者みんなに、視聴率6.0%をプレゼントしたいと思います! 伝説です。伝説を作りたいです(笑)。

河西今、三日月は右手が動かない状態で吊ったままなので、おしゃれな吊るヤツ(笑)。

──最後に、読者にメッセージをお願いします。

河西『オルフェンズ』の第1期ではバルバトスのプラモデルがすごく売れたというお話を聞きました。第2期はより登場するメカが増え、火星で新たに発掘されたガンダムも今後登場しますので、ぜひ第2期もガンプラをお買い求めいただいて、オリジナルの鉄華団を作って遊んでいただきたいと思います!

細谷今、1クールのTVアニメーション作品が多いなか、こんなに長く取り組ませていただける作品にめぐり会えたことが個人的にも幸せです。いろいろな話を聞くと『オルフェンズ』は録画率がとてもいいらしいんですね。でも、やっぱり視聴率のことを言われるんですよ。その期待を超えれば歴史が作れると思っていて、アニメーションの歴史の中にひとつ、『オルフェンズ』という作品を残せると思うんです。それは自分が関わっているからというのもありますけど、本当に作品が素晴らしいから、何かアニメ史の中に残したいという気持ちがあります。みなさんが「この作品を観ていた」と10年後も言えるような作品になって欲しいです。たくさんの方が本作に注目してくださっているのは重々承知の上で、なにとぞリアルタイムで視聴していただいて、さらなる伝説を一緒に作っていきませんか! よろしくお願いします!

の付いたインタビューはV-STORAGE online限定の記事です。

PROFILE

河西健吾(かわにしけんご)
2月18日生まれ、大阪府出身。マウスプロモーション所属。代表作に『3月のライオン』桐山零役、『モンスターストライク』影月明役、『蒼い世界の中心で』ミョムト役などがある。洋画の吹き替えを担当することも多い。

PROFILE

細谷佳正(ほそやよしまさ)
2月10日生まれ、広島県出身。フリー。代表作に『テニスの王子様』白石蔵ノ介役、『刀語』鑢七花役、『亜人』海斗役、『デジモンアドベンチャー tri. 第1章-再会-』石田ヤマト役などがある。映画やドラマ、ドキュメンタリー作品の吹き替えでも活躍。


<放送情報>
毎週日曜午後5時〜MBS/TBS系列全国28局ネットにて放送中!


<Blu-ray&DVD発売情報>
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 弐 VOL.1
2017年2月24日発売
Blu-ray特装限定版:¥6,800(税抜)
DVD:¥4,800(税抜)

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 鉄血の情報局

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