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映画『グッド・ストライプス』 主演・菊池亜希子さん×監督・岨手由貴子インタビュー【後編】

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5月30日公開の映画『グッド・ストライプス』の監督と主演女優の独占インタビュー。 前半で伺った菊池亜希子さんと岨手由貴子監督に結婚と妊娠についてお話に続いて、後半は共演者の事や撮影エピソード、ご自身の事についても探ってみた。
>>前半はこちら

ドラマティックではなくリアルな恋愛と結婚を描きたかった

――監督と菊池さんは同世代ということもあり空気感が似ています。監督が感じる菊池さんの魅力についてお聞かせ下さい。

岨手 菊池さんが編集長を務めている「マッシュ」や他の書籍を拝見して、菊池さんは男性からの“モテ”より、自分自身への“モテ”を大切にされている方だと思っていました。だから男ウケみないたものを意識しない自由気ままな緑というキャラクターにピッタリなんじゃないかと思ったんです。
あと、撮影後に感じた菊池さんの魅力は、懐の深さです。脚本上で意図していた緑のキャラクターよりもどっしりと相手役の真生(中島歩さん)を受け止めてくれて、それが緑の持っている女らしさだったのかなと今にして思います。私がゼロから演出していたら見られなかった緑だし、菊池さんが持っている魅力で、想定していたよりもはるかに奥深いキャラクターになりました。

――監督に菊池さんの印象を聞くと“自分自身にモテる”というカッコイイワードが!菊池さんはご自身で意識しているのだろうか?

菊池 “モテ”というキーワードはモデルをやっている中で雑誌はそれがキーワードになっていて。そういう事に対してアンチを掲げたい訳ではないですが、やっぱり違和感は感じていた10代・20代だったと思います。モテではないところに奮い立って行こうとしていたわけではないのですが、自分が“嬉しい”と思える好きな格好をしていました。そうじゃないと楽しくないというか、良い顔ができないというのはありますね。

緑が出す女子の嫌な部分は私にもありますね

菊池 私も東京に出て行くのかどうするのかをすごく悩んだ学生時代だったので、緑の踏ん張り方とかなんとかして自分を出して行く感じは似ていると思います。あるシーンで緑がふてくされている時があるんですが、ふてくされようと思ってやっているわけではなく、自然とあの顔が出ちゃうんですよね。自分でも「すごい顔しているな」って思って見てました。(笑)
特に女友達の優子とのシーンは格好悪いな~という態度で、演じている時もこのシーンは苦しかったです。大号泣するシーンというわけでもなく、胸がズキズキ痛くて、あのシーンは女子だな~と感じました。緑の嫌なところやダサさ加減や友達だから受けとめてくれるんじゃないか、という甘えたところは私自身もありますね。私も本当に仲の良い友達には考える前に言葉が先に出てしまって自己嫌悪になることがあります。(笑)

――緑と真生はお互いの家族に会いに行くが、真生の実家周辺を愛犬を連れて歩いていると、とある事故が!あのシーンは大変だったのではないでしょうか?

菊池 すごく大変なシーンでした!とっても寒くて!(その発言の勢いに会場全員に笑いが)

岨手 そうですね。一応、水の少ない場所を捜してはいたんですが、前々日くらいに雨が降ってしまって、水が多いね…って、みんなで無言になっていましたね(笑)。

菊池 撮影前から濡れるからと言われていたので、イメージはしていたのですが何も喋れない状態になりました。撮影時間も長くなるという事で、皆さんがすごく気を使って下さり、冷たくないように色々準備をして下さったのですが、一瞬で全身びしょ濡れになってしまい…。でも、その感じが画面には出てなかったので良かったです。
共演者の中島君と真生を私の中ではほとんど一緒で、真生が上からアタフタしているだけの姿に思わず「真生は良いよな!」と思ってしまいましたね(笑)。
真生のお父さん役・うじきつよしさんは私が元々“子供ばんど”が好きで、共演できる事が嬉しくて、一気に懐に飛び込みました。私はガンガン仲良くなっちゃおうと思っていたので、ただただお喋りをしていましたね。うじきさんも懐が深い方で、受け入れて下さったので、大先輩ですけど、スルっと同じ空気に入って下さって。真生のお父さんですけど、そういうのは抜きにして「あ、この人好き」っていう直感があって、あそこは現実とリンクしています。

岨手 お母さん役の杏子さんに関しては、絶対にキャラが濃い方が良いと思っていたので、オファーしました。元夫役のうじきつよしさんとも絶対に相性が良いと思っていたので、決まった時は嬉しかったです。 

緑と真生の2人は頼もしい関係性

菊池 緑と真生は、好きな事も過ごして来た環境も全く異なる2人で、もはやどういうところが好きとか箇条書きで書けるような関係性ではないんですよね。2人の恋愛が始まったときはそれなりに色々とあったと思いますが、そこは通り越していて、「俺のどこが好きなの?」と、もし真生に聞かれたりしたら「はぁ?」今更何言ってんの、みたいな(笑)。「一緒にいるんだからいいじゃん。」っていう、頼もしい関係性を築いていますよね。
惹かれる瞬間は「分かる、分かる」という共感で始まった関係性の方が心配で、男女として感覚的にストンと合った2人の方が良いなと思います。

岨手 菊池さんが言うように、初めは何かキッカケがあって始まった恋愛だけど、日常に流され、徐々になぁーなぁーな関係になっていく。結婚式場の打合せのシーンが一番2人の関係性を象徴していて、緑が「どうしてあんなダサいドレスが商品化されるの?」っていう言葉に対して、真生は一緒に笑っちゃうタイプ。男性によってはそういうことを言う女性は嫌だって言う人もいると思いますが、そういう緑のぶっきらぼうな所も一緒に楽しめちゃうような関係で、緑を理解しているからこそ2人で笑い合えるようになる。

菊池 今、結婚しなくちゃっていう風潮が強いですが、監督も言っていたように、不特定多数にモテても仕方ないというのは確かにそうだなと思います。この2人に照らし合わせて、作品を見た人はたぶん誰かのことを思い出すんじゃないかなと思います。
見た人に今大事な人がいるのか、かつてはいたけど今はいないとか、色んな状況があると思うんですけど、誰かの顔が思い浮かんだとしたら、それはすごく幸せなことだと思いますね。緑の一瞬の不細工な表情だったり真生の戸惑っている姿に誰かを重ねて見て貰えたら嬉しいです!

PROFILE

脚本・監督 :岨手由貴子(そで ゆきこ)
1983年生まれ。短編『コスプレイヤー』が水戸短編映像祭、ぴあフィルムフェスティバルに入選。初の長編『マイムマイム』がぴあフィルムフェスティバルで準グランプリ、エンタテインメント賞を受賞。文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出され、『アンダーウェア・アフェア』を製作。映画やドラマの脚本執筆、ミュージックビデオの監督など、多岐にわたり活動中。

菊池亜希子(きくち あきこ)
1982年生まれ。独特の存在感で女優・モデル・著者とマルチに活躍中。自身が編集長として発行している「菊池亜希子ムック マッシュ」(小学館刊)も、累計33万部を超えている。主な出演作に『森崎書店の日々』(10)、『わが母の記』(12)、『深夜食堂』(15)などがあり、『海のふた』は2015年7月18日より公開される。

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