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完全新作劇場版『ラブライブ!The School Idol Movie』キャストインタビュー①三森すずこ全文掲載

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観客動員200万人&興行収入28億円突破、大ヒット劇場版アニメ『ラブライブ!The School Idol Movie』のBlu-rayが12月15日に発売されることを記念して、高坂穂乃果役の新田恵海さん、南ことり役の内田彩さん、園田海未役の三森すずこさんの3人にそれぞれインタビューを敢行。V-STORAGE本誌では掲載しきれなかったスペシャルインタビューの全貌をお届けします。第1弾となる今回は、園田海未役の三森すずこさんの登場です。

すごく心がときめいてワクワクしたのを覚えています

──まずはTVアニメシリーズについてお話をお聞きします。2013年1月からTVアニメ1期が放送されましたが、ストーリーにのせて表情豊かに描かれる穂乃果たちをご覧になった感想をお願いします。

三森 それまでにCDやドラマCDを出してはいたんですが、TVアニメになるまでの道のりがとても長かったので、『ラブライブ!』が本当の意味で始まったんだなって、すごく心がときめいてワクワクしたのを覚えています。ファーストシングルの「僕らのLIVE 君とのLIFE」のPVに映っていたシーンや、メンバーが9人揃ってμ'sになっていくところなど、PVだけでは伝わり切らなかった部分が詳細に描かれていたので、「こういうことだったんだ」って私自身も再確認できました。あと、TVアニメは主題歌や挿入歌も全部可愛くて、全体的にキラキラ感がすごくありましたね。演じていても私の知らない海未ちゃんやμ'sの姿が見れたり、新しい発見が沢山あって楽しかったです。

──三森さんが演じられている海未は大和撫子という言葉がピッタリな女の子ですが、自分に似ているなと感じる部分はありますか?

三森 実はあまり海未ちゃんに自分が似ていると思ったことはないんです。だからこそ海未ちゃんを演じることができると思うし、演じやすいのかなって。変に役に引きずられることがないですし、役者として常に冷静な目で見るようにしています。でも、あえて似ているところを挙げるとすると、根が真面目なのが似ているのかなって思いますね。

自分の学生時代と重ね合わせて彼女たちを応援していました

──TVアニメ1期で印象に残っている話数やシーンを教えてください。

三森 第3話の「START:DASH!!」の回ですね。あの回がμ'sのライブ活動の原点なのかなって。あんなに一生懸命練習して、海未ちゃんも苦手なミニスカートの衣装を着て(笑)、みんなに見てもらおうと意気込んでいたら客席に人が全くいなくて…あのシーンは演じていても本当に辛かったです。穂乃果の「世の中そんなに甘くない」っていうセリフもそうですし、最初から成功しない感じもそうですし、この『ラブライブ!』の物語には現実感がすごくあって私は好きですね。

──続いて、TVアニメ2期で印象に残っている話数やシーンを教えてください。

三森 2期で印象に残っているのは、海に向かって「μ'sはおしまいにします」と叫ぶシーンですね。本当にあの回は胸が苦しくて、アフレコをしていても泣いてしまったんです。1期の「START:DASH!!」から始まり、活動の幅を少しずつ広げて人気も出始めたμ'sですけど、でも、彼女たちは普通のスクールアイドルであり、普通の学生であることにこだわりを持ってやっているんだなって。大人になるための一つの大きな壁にぶつかったみんなが自分たちで決断したということに、彼女たちの心の成長を感じましたね。自分自身で選択しないといけないことがだんだんと増えて、私もそうやって大人になったなっていうのを思い出したり、自分の学生時代の頃と重ね合わせて彼女たちを応援していましたね。

──これまでのアフレコで印象に残っていることを教えてください。

三森 とにかく1期の頃はアフレコの収録が大変で、特に第1話は苦労しましたね。私たちも声優として未熟でしたし、μ'sのメンバーの性格もドラマCDでしか演じたことがなかったので、みんなが探り探りという感じでした。それまで海未ちゃんのような子を演じたことがなかったので、海未ちゃんの厳しい口調の中にも優しさのある部分とか、どう演じれば良いんだろうって悩んでいたんです。今思うと、あの時は監督さんも音響監督さんも学校の先生のような感じで(笑)、時に厳しく時に優しく指導してくださり、すごく貴重な体験をさせてもらいましたね。そういう意味でも、声優として自分を成長させてくれたアフレコだったと思います。

幼い頃から3人の関係性って全く変わってないんです

──今年の6月には劇場版が公開されましたが、ご覧になった感想をお聞かせください。

三森 込み上げてくるものが色々とあって本当に感動しましたね。μ'sが海外に行って公演をして、また日本に戻ってきて、スクールアイドルを辞める辞めないというのがあって、最後にスクールアイドルたちの合同ライブがあって、それが全部約1ヵ月という短い期間の中で起こった出来事というのが信じられないくらい、とにかくギュッと詰まっているんです。でも、青春時代の何かに熱中している時って、あっとういう間のような長く感じるような不思議な時間の感覚ってあるじゃないですか、まさにそういう感じなのかなって。あとは、私の中で劇場版が公開されるのが楽しみであると同時に、少し寂しさもあったんです。物事には始まりがあって必ず終わりがあるものだと思うんですけど、もう少し夢を見ていたいという気持ちと、みんなの決断を尊重したいという気持ちが私の中で入り混じっていて、結局泣いてしまうっていう(笑)。そんな複雑な気持ちもあるんですけど、劇場版を観てくださった方に「良かったよ」とおっしゃって頂けるのは嬉しいですね。

──そんな劇場版のBlu-rayが12月15日に発売されます。改めて劇場版の見どころを教えてください。

三森 大きなところから小さなところまで本当に沢山あるんですけど、穂乃果が女性シンガーと出会い、その出会いによって穂乃果の心が動かされて、最終的に穂乃果が答えを出すまでに行き着くという、その過程ですかね。時間的には短い期間の話なんですけど、その中で穂乃果の心の成長がハッキリ見えるのと、あの女性シンガーは何者なんだろうっていう少しミステリアスな部分です。私は『ラブライブ!』ってとても現実味のあるストーリーだと思っているんですけど、女性シンガーについては謎というか不思議な現象というか、私自身も気になっているので、彼女の存在意義みたいないものを考えながら観て頂ければ、より一層楽しめるんじゃないかなと思います。

──劇場版の中で“海未のココを観て欲しい”という注目ポイントを教えてください。

三森 穂乃果、ことりちゃん、海未ちゃんの3人の関係性に注目して欲しいですね。大きな水たまりを穂乃果が飛び越えようとしていて、ことりちゃんはそれを止めさせようとしていて、海未ちゃんはその様子を影からずっと見ているみたいな、幼い頃の回想シーンがあるんですけど、この時から3人の関係性って全く変わってないんだなって。みんなとはぐれて迷子になってしまった穂乃果を心配して叱る海未ちゃんとか、知らない土地に怯えて小さくなっている海未ちゃんを大胆に引っ張っていく穂乃果とか、きっとこの先の未来もあの3人の関係性は変わらずに過ごしていくんだろうなって思わせてくれるシーンがたくさんあるので、そういう部分を観て頂きたいです。あとは海未ちゃんの表情ですね。海未ちゃんはその真面目さゆえに三枚目になりがちなんですけど(笑)、劇場版では様々な表情を見ることができて嬉しかったです。ババ抜きをしていてババを持っているのが一発で分かっちゃうギャグっぽいシーンや、大泣きしているシーンなど、私の中にある海未ちゃんの印象とはまた違った表情豊かで感情の起伏が激しい海未ちゃんを楽しんでください。

こんなにも県民性ってあるんだなって、みんなで話していたんです

──劇場版では幼い頃の海未も登場しましたが、演じる上で注意したことはありますか?

三森 海未ちゃんの声はキーが元から低くて、幼い頃との対比は出しやすいかなって思っていたので、そんなに苦労はなかったですね。少しおどおどしていて、自分からは何も行動を起こせなくて、いつも影から見守っている引っ込み思案でちょっと照れ屋な女の子っていうのが、可愛らしさとして出せればなと思いながら演じていました。

──今回のBlu-ray特装限定版には中野サンプラザホールで行われた「μ's Fan Meeting Tour 2015〜あなたの街でラブライブ!〜」の映像が収録された特典Discが入っています。ファンミーティングの際に、記憶に残っている三森さんの思い出を教えてください。

三森 私は東名阪と北海道のファンミーティングツアーに参加させて頂いたんですけど、北海道は2年生+真姫役のPileちゃんの4人だったんです。ファンの反応もその土地によって様々で、大阪のファンはすごくノリが良くて、北海道のファンは温かいというか、ほっこりしているんです。こんなにも県民性ってあるんだなって、みんなで話していたんです。特に北海道のファンは東京近郊のイベントにはなかなか参加できないと思うので、私たちが北海道のファンに会いに行くことができて、恩返しというか、日頃の感謝の想いを自分たちで伝えられたというのは嬉しかったです。あとは美味しい物をひたすら食べてました(笑)。北海道に着いた日にカニやお刺身などの海鮮を食べて、翌日の楽屋で夕張メロンのアイスを食べて、夜はジンギスカンを食べて、本当に北海道では美味しいものを食べまくっていましたね。

待っていてくれている人がいるんだって初めて実感した瞬間でした

──ここからはμ'sについてお話をお聞きします。μ'sとして様々な楽曲を歌ってこられましたが、この曲を聴くと自然とテンションがあがっちゃうという曲を教えてください。

三森 レコーディングの時に一番テンションがあがったのは、TVアニメ2期のBlu-ray特装限定版第4巻の特典CDである「Storm in Lover」という曲ですね。μ's9人の曲ならば、「Music S.T.A.R.T!!」です。イントロから盛り上がってくる感じが好きで、携帯の着信音と目覚まし音にもしてました。でも、あの曲がかかるとビックリして慌ててしまうので、すぐに目覚まし音は他の曲に変更しました(笑)。だけど、振り付けもすごく可愛くてテンションがあがるんです。

──μ'sとして活動されていて、これまでの中で印象に残っている思い出は何ですか?

三森 初めてのワンマンライブ「ラブライブ! μ's First LoveLive!」の時に、暗転の中で位置についていたんですけど、まだ暗転中にも関わらず歓声がすごい起きて、あのシーンは一生忘れられないですね。こんなに待っていてくれている人がいるんだって初めて実感した瞬間でした。μ'sとして立つステージではあれが初めての大歓声で、思い出すだけでも鳥肌が立ちますね。もし、私が「μ's -9人の記憶-」みたいな伝記映画を作るとしたら、あのシーンが間違いなく映画のオープニングを飾ることになると思います(笑)。

──ライブやイベントなどで“やってしまったな”という失敗談があれば教えてください。

三森 沢山ありすぎて困っちゃいますね(笑)。私はテンションがあがるとついやり過ぎてしまうんです。ファンミーティングで即興芝居をするというコーナーがあったんですけど、可愛さをそっちのけにして弾けてしまうという悪い癖がでましたね。私がそういうことをやってしまうがために、海未ちゃんがどんどん私に引きずられて三枚目になっているんじゃないかって思うと、すごく責任を感じています。心の中では気をつけなくちゃって思っているんですけど、その場の雰囲気に感化されてしまい、アドレナリンが悪さをしてしまうんです(笑)。あと、ライブでは立ち位置やポジションが細かく決まっているんですけど、それを間違えてしまうことはありますね。どんなに練習していてもやっぱりちょこちょこミスはあって、それを如何に分からないように誤摩化すかということも一つのテクニックですね(笑)。

三森さんが選んだ『ラブライブ!』という作品を表す漢字一文字とは?

──劇場版のBlu-ray発売に合わせて、トラベルセットも発売となりました。これを持って旅行に行ってみたい外国の都市はどこですか?

三森 最近なんだか自然を求めているので、ノルウェーやスイスやスウェーデンといった自然豊かな国に行ってみたいですね。今までイギリスやイタリアには行ったことがあるんですが、都市部だったので、自然に囲まれた美しい都市に行きたいです。

──最近ハマっていること、マイブームがあったら教えてください。

三森 のんびりすることですね(笑)。私は基本的にせっかちな性格なので、分刻みで行動することが割と多いんです。旅行に行っても、ここは1時間だけ観光して、その次はここへ行ってというような感じですね。普段からそういう生活を送っていて、あっという間に日々が過ぎ去っていき、このままじゃ駄目だと一念発起し、今年の10月からスケジュールを書き込める手帳を買ったんです。ここ何年か手帳を持っていなくて、それで日記を書き始めたり、あとはのんびり一人旅に行こうと計画を立てているんです。

──最後に、『ラブライブ!』という作品を漢字一文字で表すとしたら? その一文字を選んだ理由もお願いします。

三森 う〜ん、漢字一文字だったら「躍」ですかね。この『ラブライブ!』という作品に出会って、私も声優として「飛躍」できたと思いますし、プロジェクト自体もすごく盛り上がりましたし、そういうのを全部ひっくるめての「躍」ですね(笑)。

の付いたインタビューはV-STORAGE online限定の記事です。



【特装限定版展開写真】

<Blu-ray発売情報>
ラブライブ!The School Idol Movie
2015年12月15日発売
特装限定版:¥9,800(税抜)/通常版:¥6,800(税抜)

ラブライブ! 公式サイト

PROFILE

三森すずこ(みもりすずこ)
6月28日生まれ、東京都出身。響所属。特技はダンス。主な代表作に『探偵オペラミルキィホームズ』シャーロック・シェリンフォード役、『ゆるゆり』古谷向日葵役、『てーきゅう』新庄かなえ役などがある。現在は声優・歌手・ラジオパーソナリティなど多方面で活躍している。

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