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『コードギアス 亡国のアキト』赤根和樹監督インタビュー全文掲載

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現在、7月4日より劇場上映される第4章「憎しみの記憶から」の制作真っ只中にある赤根和樹監督に、第4章の見どころや注目キャラクターなどについて話を伺った。赤根監督が考える『コードギアス』の未来とは?
※インタビューは2015年4月下旬に取材したものです。

クリエイターは全身全霊をかけてフィルムを作っているんです

――第3章&第4章が連続して劇場上映されますが、現在の心境はいかがですか?
赤根和樹(以下、赤根) 心境と言っても実はまだ制作中なんです(笑)。もちろん毎回大変なんですけど、今回は時間的にも肉体的にも特にハードで、現場的には今まさにラストスパートをかけている最中なんです。
[V-STORAGE online 限定]――今回のインタビューの数日後には第3章のプレミア先行上映が開催されます。監督もステージに登壇されますが、ファンの前に立つのはどのような気分ですか?

赤根  自分的には監督としての責任を果たすため舞台に上がるという気持ちでいます。正直クリエイターはフィルムで勝負するものだと思うんです。フィルムを観て感じてくれたものが観てくれた人たちの感想であって、僕たち制作者側が話した内容で「そういう意味だったんだ」と思われるのは、実は本意ではないんです。とは言いつつも、僕も作品の一ファンになれば、黒澤明監督や富野由悠季監督のインタビュー記事だったり、ジョージ・ルーカスのインタビュー記事を読んだりして“なるほどな”って思うことも確かにあるんです。自分がまだ業界に入る前、宮崎駿監督の講演会に行ったことがあって、その時に凄く感動して、この業界に入りたいと思うきっかけになったことも事実なので、それが決して悪いということではないんです。でも、僕が富野監督や宮崎監督のように人前で上手く話せるかと言われればそんな自信はないし、ファンに言葉で強いメッセージを届けることは不可能だと思うんです。ただ、僕たちクリエイターは全身全霊をかけてフィルムを作っているという想いだけはファンに伝えたいと思っていて、それを伝えるために全スタッフの代表として当日は舞台に上がるつもりでいます。だからこそ、作品の内容については言葉ではなくフィルムを観て感じて欲しいと思っているんです。

[V-STORAGE online 限定]――メカアクション満載の第4章ですが、アクションシーンで新たに挑戦していることがあれば教えてください。

赤根  詳しく説明してしまうとネタバレになってしまうので難しいんですけど、今までとはまた全然違うビジュアルやアクションパターンが楽しめると思いますので、上映まで楽しみにしていてください。

――第4章の見どころを教えてください。
赤根  アキトやレイラたちのユーロピア共和国連合(E.U.)側だけでなく、ユーロ・ブリタニア側のシンたちの状況もはっきりと見えてくるようになるので、キャラクターそれぞれのドラマに注目して欲しいですね。
――第4章の注目キャラクターは?
赤根  アキトは主人公なのでもちろんですけど、注目という意味ではシンとレイラとアシュレイですね。中でも、シンとアシュレイは自分でも特に気に入っているキャラクターなので注目です。シンに関しては、可哀想な狂い方が狙い通りに描けているのかなって。シンはこれまでずっとクールで、立ち位置が崩れないよう演出してきたんですけど、第4章ではそれが微妙に揺らいでいるのが感じられると思うので、シンの人間的な素の部分が見えてくると思います。シンにもそういう弱さがあって、そこに関わってくるのがレイラなので、二人のシーンには注目です。アシュレイに関しても、声を担当してくれた寺島くんの芝居が非常に良くて、可愛げのある憎めないキャラクターになったんじゃないかなって。単なる戦闘狂だったら面白くないし、僕自身も好きにはならなかったと思うんです。そういうこともあって、アシュレイはもう少しカメラで拾ってあげたいなと。それでも尺がなくて削ったシーンが結構あるんです。アシュレイとアシュラ隊の何気ないやりとりだったり、可笑しくて笑えるコミカルなシーンだったり、色々と考えてはいたので、もしこれがテレビシリーズならばもっと掘り下げることのできるキャラクターなのかなって思いますね。
[V-STORAGE online 限定]――第3章でのジュリアスやスザクとの邂逅は、シンに何か影響を与えたのでしょうか?

赤根  影響はあったと思います。ジュリアスに言われた「君には見捨てることのできない者がいる」という言葉は、シンの心の中にずっと残ることになるんです。ただ、その仕返しでジュリアスを廃人に追い込んでしまうんですけどね(笑)。


もっと色々な『コードギアス』があっていいと思うんです

――以前インタビューで「自分が監督をやることで『コードギアス』という作品の世界を広げたい」と仰っていましたが…。
赤根  僕の中では“広げる”というより“壊す”というニュアンスの方が近いかもしれないですね。今までの『コードギアス』シリーズだったら“こうでしょ”みたいなイメージというか法則が幾つかあると思うんです。それに則って作品を作ることが決して悪いことではないんですけど、そこに発展性はないんじゃないかって僕は思うんです。いずれ飽きられて誰にも観てもらえなくなってしまう可能性がある。そこを広げていこうっていうのがプロデューサーの考えだったんです。でも、広げるといっても部外者の僕には良く分からなくて、僕としてはまずその法則を潰していくことから始めたんです。『コードギアス』という同じ素材を使いながらも全く違うようにみせる方法があるんだと。それこそが僕を監督に指名したプロデューサーが望んでいたことなんじゃないのかなって。もっと色々な『コードギアス』があっていいと思うし、その中で、お客さんが自分の好みにあったものを選べるようになればいいのかなって僕は思うんです。
――最終章の第5章についても可能な範囲で教えてください。
赤根  アキトとレイラの行く末には幾多の苦難が待っています。それをどのように越えて行けるのか、それとも越えられないのか、その辺りを期待して頂ければ良いかなと…。
――ファンにメッセージをお願いします。
赤根  やっとラストが見えてきて、このまま一気に突っ走りたいと思います。『コードギアス』シリーズをずっと観てきてくれたファンに喜んでもらえるような、サプライズなプレゼントも用意していますので、ぜひ最後までお付き合いください。

PROFILE
赤根和樹(あかねかずき) 1962年3月24日、大阪府生まれ。サンライズで制作進行や演出を務め、その後フリーに。1996年に『天空のエスカフローネ』で監督デビューを果たす。2001年の『ジーンシャフト』、2002年の『ヒートガイジェイ』、2005年の『ノエイン もうひとりの君へ』では監督だけでなく、原作・シリーズ構成も担当。2012年より『コードギアス 亡国のアキト』の監督・脚本を手掛ける。

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