Introduction

 『科学救助隊テクノボイジャー』は1982年に放送されたTVアニメーションである。
本作の魅力は、人間のみならず動物の生命までも重んじるヒューマニズムに溢れたドラマと、テクノボイジャー隊員の災害に立ち向かう勇気ある姿だ。
そして、1号から17号まで用意された多彩なレスキューメカの活躍も重要な見どころと言える。
放送開始から32年。再放送もほとんど行われなかったために幻の作品と化していた本作が、ついに初の全話DVDソフト化が決定!! 本放送では見ることができなかった第19話〜第24話も映像特典として収録された永久保存版となる。
日本のアニメ史上、稀有なSFレスキュードラマをぜひその目で目撃していただきたい。

Story

西暦2066年、人類は兼ねてからの念願であった世界連邦を形成した。そこには、人々が望んでいた平和な生活があった。しかし、頂点に達した科学技術は、時として想像を絶した事故をもたらし、科学犯罪も大型化して、新たな脅威を作りつつあった。そうした中で世界連邦は、地球の平和と安全を守るため、テクノロジーの粋を集めた、科学救助隊テクノボイジャーを編成した。
この物語は、そこに働く5人の若者の活躍を描いたものである。


  • 第1話「TB発進・地球を救え!!」


  • 第2話「アルル島に急行せよ!」


  • 第3話「スペースコロニーの友情」


  • 第4話「超重力!!宇宙ステーション」


  • 第5話「マグマの海からの脱出」


  • 第6話「大森林に燃える命を救え!」


  • 第7話「TB1号.死と対決!」


  • 第8話「粉砕!地球乗っとり計画」


  • 第9話「消えた月面都市」


  • 第10話「恐怖のSOS細胞」


  • 第11話「宇宙ホスピタルの謎」


  • 第12話「アルプスの大惨事!!」


  • 第13話「悪魔の難破船」


  • 第14話「天駆けるエアポート」


  • 第15話「還ってきたスペースシップ」


  • 第16話「脱獄のスペースチェイス!」


  • 第17話「危うし!惑星探査船」


  • 第18話「激流・ナイアガラの死闘!」


  • 第19話「海の生命よ永遠に」


  • 第20話「ドロイド無人都市」


  • 第21話「脱出!危機のクリュセイス」


  • 第22話「還れないU.F.O.」


  • 第23話「眠りから覚めた奴ら」


  • 第24話「海王星の試練」

Story

主にTB1号を操縦。
大災害に立ち向かう勇気と、優しさを併せ持つ青年。
危険を顧みない行動力が事件を解決に導くことも多い。

主にTB4号を操縦するテクノボイジャーの紅一点。
男性にひけをとらない能力でメカニックを乗りこなす。
火鷹のことを憎からず思っている。

主にTB2号のナビゲーターを務める。
科学技術の専門家で、
キザな振る舞いが様になるほどの
紳士的かつ理知的なハンサムボーイ。

エリックとともにTB2号を操縦。
元フットボールの花形プレイヤー、
ジョークを愛するノリの軽い男だが、
任務には真摯に当たる。

テクノボイジャーのチーフ。主にTB3号を操縦。常に沈着冷静。
鉄のような意志と的確な判断力により、ジェラード総司令官や部下からの信頼も厚い。

テクノボイジャー総司令官で、かつてテクノボイジャーの結成を
提唱した男。
科学者、そして軍人としてもきわめて優秀。
基地から出て陣頭指揮を取ることもある。

Product

『科学救助隊 テクノボイジャー DVD-BOX』8月27日発売 ¥25,000(税抜)

科学救助隊 テクノボイジャー DVD-BOX

展開

BONUS DISC(特典DISC)
 ・1982年未放送エピソード(第19話〜第24話)
 ・パイロットフィルム復元版
 ・第24話β版
 ・放送告知CM
 ・ノンスーパーオープニング、ノンスーパーエンディング
NEW特製ブックレット(16p)
越智一裕描き下ろしBOX
越智一裕描き下ろしジャケット&レーベル仕様

【パイロットフィルム復元版】

『科学救助隊テクノボイジャー』放送前にセールス用に作成されたフィルムで、輸送船XL15の落下事故が巻き起こした事故にテクノボイジャーが立ち向かう。
世界観や登場人物の設定は共通しているが、キャラクターとメカニックのデザインが異なっている。脚本を松崎健一、演出を原田益次、レイアウトを宇田川一彦と金田伊功、メカニックデザインを宮武一貴、作画監督を岡迫亘弘、メカニック作画監督を渡辺浩が担当した。

パイロットフィルム復元版

パイロットフィルム復元版

【第24話β版】

新たにフィルムが見つかった、1982年未放送版よりも前に制作された第24話「海王星の試練」のβ版。
1982年未放送版とは作画、効果音等が異なる。


  • β版


  • β版


  • β版


  • β版

【特製ブックレット(16p)】

当時の資料を余すとこなく掲載したブックレット。

  • ブックレット p4-p5
  • TB1号〜17号すべての設定や、パイロット版の設定も収録。
  • ブックレット

【越智一裕描き下ろしBOXイラスト】

DVD-BOXのために、越智一裕氏が新規で描き下ろしたBOXイラスト。
メインキャラだけでなく、TB1号から17号まで全てのメカが一堂に集結した特別なイラストになっている。※デザイン前のイラストです。

越智一裕描き下ろしBOXイラスト

【越智一裕描き下ろしインナージャケット】

インナージャケット2枚の両面、計4点のイラストも越智一裕氏の新規描き下ろし。※いずれもデザイン前のイラストです。

越智一裕描き下ろしインナージャケット

越智一裕描き下ろしインナージャケット

「科学救助隊 テクノボイジャー」を愛する著名人からの応援メッセージ

越智一裕(まんが映画家)

 今回、映像特典として収録されるパイロットフィルムは、僕の師匠であった金田伊功さんがレイアウト(画面構成)の一部を担当しています。当時、原画を依頼されたのですがスケジュールの都合でレイアウトのみでの参加になったと記憶しています。完成したパイロットフィルムを見たことはありませんでしたので、今回復元版としてDVD-BOXに収録されると知って心が躍ってしまいました。
 このパイロットフィルムのメカニックデザインは、スタジオぬえの宮武一貴さんが担当されており、TB-1~4号のデザインはテレビ版のものとは全く異なっています。まさかTB-1号が深紅のボディであったとは!! レスキュー=赤(消防車)のイメージだったのでしょうか?初見であったパイロットフィルムの映像には新鮮な驚きがいっぱい詰まっていました。
 このパイロットフィルムの後、『科学救助隊テクノボイジャー』として放送が始まるまでには、少し時間が空いていた記憶があります。放送を知ったのは、確かアニメ誌だったでしょうか。掲載されていたメインキャラクターを見た際に、上手い絵だなぁ…と思った記憶があります。そして同時に、どこかで見た絵柄だなとも思いました。キャラクターデザイン 早田光茂。聞いたことのない名前でした。いや…薄々そうではないのかと感づいてはいたのですが…確証もなく、もやもやしたものがずっと引っ掛かっていました。
 そのもやもやは、2003年に発売された『科学忍者隊ガッチャマンII』DVD-BOXの解説書内のインタビュー記事(※)で、早田光茂=漫画家の秋本シゲル先生のご本名であると明記されていたのを読んで、20年ぶりにようやく晴れました。※“マンガくん”(小学館)にて、早田光茂名義で『科学忍者隊ガッチャマンII』のコミカライズを執筆されていました。
 僕が最初に見た秋本先生の作品は、テレビマガジン(講談社)で連載された『新造人間キャシャーン』であったと記憶しています。当時、小学生であった自分にも、その上手さははっきりと認識できたものです。
 話をテクノボイジャーに戻します。早田先生は、企画初期からキャラクターデザイナーとして参加されていたようで、企画初期のイメージスケッチや、パイロットフィルム用のゲストキャラクター設定なども残っています。当時のアニメ誌での新番組紹介の記事には、パイロットフィルム版ともテレビ版とも違う、なびき髪のヒダカや黒髪ロングヘアのキャサリンが掲載されており、いつか先生に当時のお話を伺うことが夢でもあります。と…早田(秋本)先生へのファンとしての様々な想いを頭の中に巡らせつつ、今回のジャケットイラストを描かせていただきました。とても楽しい時間でした。あのパイロットスーツは超絶にカッコ良いのですが、線が多くて描くのが大変でしたけれど…(汗)

▼越智一裕氏からの応援イラスト

越智一裕氏からの応援イラスト

「科学救助隊 テクノボイジャー」制作スタッフからの応援メッセージ

園田英樹(文芸担当)

 DVD-BOX発売、すごく嬉しいです。自分の青春時代が甦るようです。あのとき自分が生きていた証のような気さえします。
頭のなかで主題歌がリフレインしています。1982年の作品が、今見ても新鮮です。
 僕にとっては初めて関わるテレビアニメシリーズだったので、特別な思いがありました。演劇畑から映像脚本の世界に飛び込み、いきなり大御所の脚本家のみなさんの仕事に触れることができて、すべてが勉強の毎日でした。企画から脚本作りに一から関わることができたのが最大の経験になりました。
 放送前に、ホテルの火災事件が起きたのですが、その前夜までそのホテルに泊まってプロデューサーたちと企画会議をしていたのを覚えています。あと一日会議が伸びていたら、まさに僕たちも救助隊を待つことになっていたのかもしれません。さすがテクノボイジャーの企画者たちは、運良く難を逃れたのでした。これは本当の話です。
 当時の制作会社など、すべて無くなっていることを思うと、テクノボイジャーという作品があったということが、こういう形で残ることになったのは、すべてはファンのみなさんの熱い気持ちのおかげだと思っています。ありがとうございました。テクノボイジャーがもしアニメで復活することになったら、ぜひ脚本を書かせていただきたいです。

青井邦夫(メカニックデザイン)

 本作は色々紆余曲折もあった作品ですが、日本では珍しいメカを中心としSF性を重視したアニメでした。個人的には商品化を念頭に置いたデザイン作業において超合金の神様である村上克司さんとご一緒にお仕事出来たことが深く印象に残っています。石黒昇さんが手がけた「恐怖のSOS細胞」は、美樹本晴彦氏も参加していたのを覚えています。是非この機会に改めてチェックしていただきたいです。

「科学救助隊 テクノボイジャー」を愛する著名人からの応援メッセージ

麻宮騎亜(漫画家「彼女のカレラRS」を月刊コミックバーズで連載中。)

 人命救助を第一の目的として、多種多様のメカニックで遂行する若者の物語。時にお気に入りなのは、そのメカニックの個性とデザイン。ある種、メカニックは登場人物よりも主役になりうるということを実証してくれたであろうテクノボイジャー。DVD-BOX化は、嬉しい以外の感想はないです!
 当時学生で、放映前にアニメ誌に載ったそのメカニックの設定の数々に心躍らせました。このメカたちの活躍が毎週見れるのか!と。そして主題歌のかっこよさ。今でもよく聞きます。
 発進シークエンスからもう燃え上がること必至のTBナンバーのメカ達!そして主題歌をまた目にできる幸せを共有しましょう!

西村誠芳(「機動新世紀ガンダムX」ではキャラクターデザインを担当。)

 基本は災害や人命救助、そして近未来を舞台にした故のSF的ギミックや災害シチュエーション。本放送当時、惹かれていたのはそこでした。
 好きなエピソードは「天駆けるエアポート」と「還ってきたスペースシップ」。前者はスケールの大きい災害シチュエーションとタイムリミットサスペンスが魅力的、後者は数十年ぶりに帰還した宇宙飛行士物語、そしてその幕の閉め方が大好きです。
 それと羽田健太郎さんの手がける壮大な音楽もまた魅力の一つ!やっとテクノボイジャーのメンバーに数十年ぶりに再会できる…DVD-BOXの発売に喜びを隠せません。

▼西村氏からの応援イラスト

西村氏からの応援イラスト