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待望の第2期が4月放送スタート!『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 THE LAST SONG』水島精二監督インタビュー全文掲載

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監督:水島精二×脚本:會川昇×キャラクターデザイン:伊藤嘉之×制作:ボンズという『鋼の錬金術師』の豪華スタッフ陣で贈る完全オリジナルTVアニメ『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』。2015年1O月よりTOKYO MX他にて放送された第1期の続編“THE LAST SONG”が2016年4月より放送開始! モザイクのように散りばめられた無数の要素が新たに語られる超人や秘匿されてきた歴史の真実と化合してスパークを放つ。「もうひとつの日本」で展開する多彩な超人たちの饗宴は、今、クライマックスへと高まる! 第2期の放送が目前に迫る中、水島監督に第1期を振り返って頂きつつ、第2期について話を伺った。

水島精二監督が考え抜いた末に選んだお気に入りの話数やキャラクターは?

──まずは第1期についてお話をお伺いできればと思います。第1期では時系列が前後する形で物語が進行しましたが、あのようにした狙いや理由があれば教えてください。

水島 単純に短いスパンで一つの物語や出来事が完結している訳ではなく、時間が経ってからその経緯が明らかになるというドラマの組み方をしています。考え方としては1話の中に、事の発端と、どういう流れがあって、こういう結末になったのかっていうのを入れ込むような話の見せ方になっているんです。その中で、作品を観て頂く方に楽しんでもらうために「何でこうなるんだろう?」っていう要素をちょっと抜くような形で各話を作っているんです。特に第1話〜第3話までに関しては、この作品ではそういう見せ方をしていきますというのを知って頂くために、他の話数よりも徹底してやっています。逆に第4話以降は『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』というシリーズの中で、どういう出来事がキーになっていくのか、そのポイントになる出来事を見せる形になっています。それらの出来事が連鎖して、最終的にどういう局面を迎えるのか、何故この事件からこういうことになったのか? それを紐解いていけるような、謎掛けをやってみようということなんです。ただ、要素が非常に多い上にテンポ良く見せているので、時間がポンポン飛んでいるってことの方が印象深くなってしまったのかなっていう気はしますね。

──第1期の中でお気に入りのシーンや話数があれば教えてください。

水島 第1話は基本的に『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』で何をやろうとしているかということに関しては、絵の部分も含めて自分なりに上手く提示できているかなと。本作のお話っていうのは大きな長いタームのお話で、神化41年から神化46年までの間に何かが起きて理由があってこうなっていくという秘密を残しつつ進んでいくものですっていうのと、その中で爾朗と輝子の出会いを描きながら他のキャラクターが登場するところも見せられているので、そういう意味では第1話全体がお気に入りです。

──お気に入りのキャラクターを教えてください。

水島 やっぱり爾朗と輝子です。特に輝子をああいう風なキャラクターにできたことで、物語が分かりやすくなったというか、視聴者の方が抱く疑問と上手くリンクしているし、とても可愛らしいキャラクターになっていると思います。爾朗もあまり多くを語らない中で、超人課の立場における主人公が何をしなければいけないのかを上手く表現できたかなとは思っています。

──ここからは第1期で変貌を遂げた各キャラクターについて解説をお願いします。まず、第1期のラストで容姿が劇的に変化した輝子(ダーク輝子)ですが、あれが輝子の本来の姿なのでしょうか?

水島 魔界の世界に行った時には気高い女王らしい振る舞いをする輝子でなければいけないということですね。輝子は魔界から人間界に勉強に来ているんですけど、爾朗と出会った時はまだ15歳なので人間界に染まっている部分もあるんです。だから、すごく劇的に見えるのは、彼女が成長していく中で、輝子が魔界の王たる者になるのであれば、あれくらいにならなければ駄目だし、あれはあれで魔女としての部分が強く出ているものなので、これから成長していって彼女が本当に人間界で伴侶を見つけて魔界に戻った時には、もう少し違った姿や性格になっているかもしれません。そういう意味では、あの時にウルが言っていた以上のことは想像にお任せしますみたいなところですね。

──超人課の課長である秋田の正体は宇宙人(ヒューマー)でした。あの煙が秋田の正体なのでしょうか?

水島 そうですね。あれが秋田の本体です。人間の身体を乗っ取るタイプの宇宙人なんです。

──爾朗の体には怪獣の力が封印されていますが、あの力は生まれつき持っていたものなのでしょうか? それとも人為的に持たされたものなのでしょうか?

水島 人為的に作られたものではないですね。これに関しては第2期の秘密の部分でもあるので、あまり詳しくは言えないんですけど、あれは生まれつきのものです。そのヒントは第1期のラストシーンです。

爾朗がどういう選択をするか、第2期の物語の一つのポイントになっています

──続いて第2期についてお話をお伺いできればと思います。いよいよ4月から放送が始まりますが、第2期で新たにチャレンジしてみたいことなどはありますか?

水島 特にないですけど、第1期以上に面白くしようと思っています。あくまで第1期の続きなので、新しいことというよりは第1期で積み重ねてきたものを、より見やすく分かりやすくしようと考えています。シナリオ自体は続けて開発していますし、原作者でもある會川(昇)さんが作ってきたものに対して、僕やプロデューサー陣が第1期ではこう描かれていたから「コレとコレを盛り込もう」みたいなやりとりを第1期よりもさらに密にやっているので、チャレンジというよりは第1期を観てくれた人に、さらに『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』の魅力を味わってもらえるような作品にしていこうというところで頑張っています。

──第2期では新たに脚本として虚淵玄さん、中島かずきさんが参加されますね。

水島 あくまでゲストという形で、第1期の時の辻(真先)先生みたいな感じですね。作品をご覧になっている方は気づいていると思うんですけど、神化世界は昭和のオマージュで、当時の事件や出来事と重ねている部分があって。ですので昭和の出来事を神化の出来事として、『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』の世界と絡めて「超人たちを描く」としたら、どういうエピソードが描けるだろうか?をゲストライターさんに書いてもらっている感じなんです。ゲストライターさんも「ハードルが高い」と言いながらも、そこは実力派のお三方なので、楽しんで書いていただけたようです(笑)。出来上がりはそれぞれのライターさんの味もありつつ、ちゃんと『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』の世界観を膨らますエピソードになっています。

──超人課から秋田と爾朗がいなくなった訳ですが、超人課は今後どうなっていくのでしょうか?

水島 第1期の最後に「機能機密保護法案」が改定されるという話が三矢議員から提案されていたものが、最終的に彼が裏切る形で否決されたんですけど、あの辺に絡んで超人に対しての政府としての関与の仕方みたいなものが変化した状態から第2期は始まるんです。それを体現しているのが超人課だったり、赤光がいた国家公共保安部だったりする訳です。あと、里見がいる帝都広告社に弓彦がいたりとか、第8話の最初と最後で描かれたシーンの時間軸が第2期の時間軸になってくるので、あの時に兵馬と弓彦が似たような服を着ていたのも実はヒントになっているんです。なので、今後は社会における超人課の立ち位置だったり、超人課を離れた爾朗に何ができるのかだったり、その辺を掘り下げているような掘り下げていないような感じです(笑)。

──超人課を去ってお尋ね者となった爾朗が目指しているものは?

水島 爾朗自身がやろうとしていることは第1期の頃から基本的には変わっていないんですけど、立ち位置が変わったことによって、その行動が思うようにいかなかったりする中で、爾朗がどういう選択をするのかっていうのが第2期の物語の一つのポイントになっています。

──第2期を楽しむにあたって、注目すべきキャラクターがいれば教えてください。

水島 そういう意味では爾朗と輝子。そして、笑美、来人、あたりですかね。第2期では彼らの存在意義がグッと高まっていくことになると思います。あとは、政府側にいる人間だったり、孫竹や里見にも注目して欲しいですね。それぞれの思惑だったり、立ち位置もハッキリと見えてくると思います。

──では最後に、放送を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

水島 第1期で描かれたキャラクターや超人たちが第2期でも登場しますし、他の作品ではやらないようなテーマの扱い方であるとか、物語といったものをやっています。第2期も引き続き楽しんで頂ければと思いますので、応援宜しくお願いします。

の付いたインタビューはV-STORAGE online限定の記事です。

PROFILE

水島精二(みずしませいじ)
東京都出身。東京デザイナー学院卒業後、東京アニメーションフィルム、サンライズを経てフリーに。1998年の『ジェネレイターガウル』で監督デビュー。その後も『鋼の錬金術師』『機動戦士ガンダム00』『楽園追放 -Expelled from Paradise-』など多数の作品で活躍中。

<Blu-ray発売情報>
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 第4巻
2016年4月22日発売
Blu-ray特装限定版:¥7,800(税抜)

<放送情報>
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 THE LAST SONG
■TOKYO MX:2016年4月3日より毎週日曜23時〜放送開始
■サンテレビ:2016年4月3日より毎週日曜25時〜放送開始
■KBS京都:2016年4月3日より毎週日曜23時〜放送開始
■BS11:2016年4月5日より毎週火曜24時30分〜放送開始
※第1週目放送回は特番になります。

コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 THE LAST SONG 公式サイト

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