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映画『天の茶助』Blu-ray&DVD 発売記念! SABU監督×オラキオ(弾丸ジャッキー) インタビュー

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『天の茶助』Blu-ray&DVDの発売を記念して、自身の処女作を映画化したSABU監督と本作に出演の弾丸ジャッキー・オラキオさんにお話を伺った。監督の大ファンであるオラキオさんのラブレターで知り合ったというお二人。海外の映画祭でも続々と上映されるSABU監督ワールド全開の痛快エンターテイメントへの想いを熱く語ってもらった。

──早速ですが、映画が公開して数ヶ月が経ちました。海外の映画祭にも出品されるなど、大きな広がりを見せる本作ですが、改めて作品への想いをお聞かせ下さい。

SABU監督 フランス・パリの映画祭で上映されて、好意的な批評も出ていたりして、まずまずの評価をもらえていると聞きました。実際に、ニューヨーク・アジア映画祭やベルリン映画祭にも登壇し、現地のリアルな反応を肌で感じることができ、とても貴重な経験をしています。今後も、ポーランドのワルシャワやスペインのシッチェス映画祭、さらにフィンランドやノルウェーの映画祭でも上映を予定していて、これからも広がっていくのが、非常に楽しみですね。

──オラキオさんの熱烈なラブレターから交流が生まれたと伺いました。司会も務めた初日舞台挨拶では、思わず涙を流されていましたね。監督自らが司会をやる愛のフォローもありましたが。

オラキオ 司会者としては、お恥ずかしい限りですが…(笑)。司会の進行で、上手くお役に立てなかったかもしれないです。芸人としてライブや舞台に立つのではなく、一役者として舞台に立つのは初めてなので、すごく新鮮で心に残る思い出になりました。

──役者としての、オラキオさんはいかがでしょうか?

SABU監督 すごく良かったですし、頑張ってくれました。売れ始めると変わる人もたまにいますから…。今後も、真面目にコツコツとやってほしいですね!

オラキオ はい、そのお言葉、肝に銘じておきます!まずは、売れなくちゃですけど… (苦笑)。

──今回、役作りで意識したことは何かありましたか?

オラキオ どうすれば恐ろしいキャラクターになるか研究するため、殺人事件を扱った本や普段あまり見ないホラー映画を見たりしました。でも、そういう見た目とかではなく、いま自分が持っているもの全てを出し切ることだなっていうことにたどり着きました。でも、いざ本番でカメラが回ると、頭が真っ白になるんです…(笑)。

──監督からのNGやアドバイスはありましたか?狂気を感じさせるオラキオさんの登場シーンは印象的でした。

オラキオ それが、監督からは一回もNG無かったんですよ!

SABU監督 『チャース!!』しか言わないキャラなので、NGを出したくても出せないんじゃないかと(笑)。

オラキオ 確かに言われてみれば…(苦笑)。それでも茶助たちをとことん最後まで追い詰める重要な役柄だったので、相当プレッシャーを感じてました。初めて挑んだシーンのテストで、監督から「いい感じ、本番もその感じで行きましょう」って、OKをもらえて…。思わず感動しちゃって、泣く寸前だったんです!SABU監督の作品に出演して、監督に直接「OK」って言われたよ…って(涙)。必死で涙を堪えて、メイクも崩さないように、食いしばって耐えた結果が、あの演技なんです!

SABU監督 泣いて登場すれば、グランプリでしたね!

オラキオ あ~~!クソぉ…!やっぱり役者は難しいですね。
こうなったら、監督の次回作で、常に泣きながら演じます(笑)!

──コンビ名の「弾丸ジャッキー」はSABU監督作品の『弾丸ランナー』から影響を受けていると伺いました。

オラキオ そうなんです。弾丸ジャッキーの前にも「弾丸バナナ」って言うコンビ名で、当時の相方は「我が家」の坪倉で、彼が下ネタを連発するという…(笑)。それから解散して、ジャッキー・チェンが好きな相方(テキサス)がジャッキーを選んで、今のコンビ名になりました。僕は浮気せず、ずっと“弾丸”です!

──松山ケンイチさんや他の共演者とはいかがでしたか?

オラキオ 松山さんからは、撮影後に「やりやすかったです〜オラキオさん!」って優しく声を掛けて下さいました!伊勢谷友介さんと大杉漣さんはお笑いが大好きなので、撮影の合間にタブレットで一緒に「弾丸ジャッキー」のネタを見たりしましたね(笑)。とても和気あいあいとした雰囲気の現場で、皆さんに温かく迎え入れてもらえていたと思います。

SABU監督 みんな仲良くやっていたけど、緊張感が足りなくて「これ、アカンなぁ」と感じる時が一回だけあったので「撮影部は撮影部でしっかりする、だから俳優部は俳優部でしっかりせえよ!」と言いましたね。その後は、撮影の合間に自主練をする役者もいたり、自然と普段以上に身が締まっていくんですよ。『ポストマン・ブルース』の現場がまさに、そういう雰囲気。でも、こればっかりは難しくて、優しくすればダラダラするし、キツくすると緊張するし、現場ではいつも悩んでいます。『天の茶助』ではクライマックスシーンで、ユリが茶助の名を叫ぶ場面があるんですが、ユリ役のいとちゃん(大野いと)に緊張感を絶えず与えるために、みんなで空気を作るために、話しかけないよう注意していました。

オラキオ そうだったんですね。確かにあのシーンを撮影する前のいとちゃんは、いつもとは違う空気で、圧倒されました。

──今回発売されるBlu-ray&DVDのパッケージ・ビジュアルもガラリと印象が変わりましたが、いかがでしょうか?

SABU監督 最初の印象は「…。」(笑)でも今は、エンターテイメント性も出ていますし、見ているうちに愛着が湧いてきましたね!こだわって、こだわって…積み重ねていきながら完成していくことが大切。そこが感じられたので、気に入っています。

──Blu-rayに収録される特典コメンタリー撮りはいかがでしたか?

SABU監督 結構、オラキオさんがフツーの話をしちゃって…(笑)。もっと撮影の裏側とか演出やカメラ効果など、色々言いたかったんですけど、(口ベタで)全然ダメで言えなかったですよ(笑)。

オラキオ そうなんですよ(笑)。けど、堅苦しくなくてスゴい砕けた感じのコメンタリーになっています!SABU監督作品に多く出演している寺島進さんや大杉漣さんのエピソードなんかも飛び交うディープな内容です。

SABU監督 すごく上手にやってもらいましたよ。休憩無しのノンストップで、勢いあるコメンタリーに仕上がったと思います。

──最後に、監督からメッセージをお願いします!

SABU監督 海外でも上映がどんどん広がっていますし、国内でもさらに『天の茶助』が広がればいいなと思います。きっと心に残る作品になると思うので是非、見て下さい。

──ちなみに、心に残るものや好きなアニメを教えて下さい!

SABU監督 『AKIRA』はやっぱりスゴいです。あのスケールと世界観は、たくさんの作品や映画人に影響を与えていますし、もっと国内でも評価されるべきアニメーションだと思っているくらい好きです。あとは個人的に「あしたのジョー」も好きですね。

オラキオ 僕は『クレヨンしんちゃん』ですね、家族や子供と一緒に観て笑って泣いてます!


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天の茶助 公式サイト

PHOTO:寺坂Johney!

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